広島県の東側、瀬戸内海のほぼ中央に位置する福山市・鞆の浦。
自然豊かな壮大な景観と、2017年11月に国の「重要伝統建造物群保存地区」に選定された町並みや江戸期からの港湾施設が今もなお残される情緒あふれる港町です。
2018年5月、文化庁により鞆の浦が有する魅力的な伝統・文化を語るストーリー『瀬戸の夕凪が包む国内随一の近世港町~セピア色の港町に日常が溶け込む鞆の浦~』が【日本遺産】に認定されました。
潮待ちの港としての歴史的背景や、地域に根差し世代を超えて受け継がれてきた文化・風習・生活等は際立った特色を持ちます。
当地・鞆の浦を訪れる他にも、文学・映画・サイクリングのまちとして名高い尾道やしまなみ海道、美観地区で有名な倉敷などを訪れるのにも大変便利なロケーションです。

江戸時代末期の志士、坂本龍馬もこの「鞆の浦」に立ち寄られています。
1863年8月23日、尊皇攘夷を主張する三条実美ら7人の公家は公武合体派に追われ長州(今の山口県)に下る途中、ここ「鞆の浦」に寄港。 鞆の町にある旧「保命酒屋」に立ち寄りました。
また、当館が位置しております「鞆の浦」は、ドラマや映画の撮影が度々行われています。
宮崎駿監督は「鞆の浦」の古民家に滞在され、アニメ映画「崖の上ポニョ」の構想を練ったとされています。
近年では日本でも上映されたハリウッド映画「ウルヴァリン: SAMURAI」やTBS日曜劇場「流星ワゴン」の永田家の故郷として ドラマロケ地にもなりました。
また、人気マンガ「銀魂」の実写版映画(2017年公開)の撮影も行われました。中世の骨格を引き継ぎながら江戸中期までに整えられた地割に江戸時代からの伝統的な港湾施設・町屋・寺社・石垣などが一体となって良好に残る瀬戸内の港町「鞆の浦」。
歴史的風致を今に伝え、とても高い価値を誇っています。